長野市民演劇祭2013

2014年02月12日

今年も「長野市民演劇祭」の季節となりました。
お世話になっている劇団の公演には、お父さんもお母さんも
応援(観劇)に出掛けて行きます。

長野市民演劇祭2013

まだ来週まで上演はあるのですが、ここ2週間で2劇団の公演を観て来ました。

2月2日には、この演劇祭の実行委員の方々が事務局劇団「ブレーメン」としてユニットを
組んで上演した、「マイナスのマイナスはプラス」という舞台。

長野市民演劇祭2013

そして、2月9日は演劇集団「ココロワ」の「Heart of Wing」

長野市民演劇祭2013

こちらは、もう一作「君の手のひらから」との2部構成だったのですが、残念ながら自分たちの劇団の練習日であったため「Heart of Wing」のみの観劇で失礼しました。

長野市民演劇祭2013

さて、折角ですから今年も感想を少し書きたいと思います。

・・・とは言っても、多分この二つの劇団に関わらず、どうもアマチュア劇団全般に言えることだと思うのですが・・・
台本から現場への持って行き方というか、演劇作りのバランスが悪い気がします。
台本は建物で言ったら柱、それも大黒柱です。
前も書いたかもしれませんが、それぞれ劇の発想は本当に感心するぐらい斬新な素材をピックアップしているのです。
しかし、その始末が頂けません。(始末という言葉は「ごちそうさん」からのパクリですが)

我々も含め、最近はオリジナル台本での上演がほとんどです。
早い話、ほとんどが素人の書いた台本で舞台を作っているのが今のアマチュア劇団です。
文豪と呼ばれる先人の残した珠玉の言葉を舞台でいかに表現するか・・・といった演劇ではなくなっています。
と、すれば、書いた素人の思いをどうやってお客さんたちに伝えるかの勝負です。大黒柱は文面や台詞の言い回しではなく、書き手の思いや世界観なのです。だから次に現場のセンスが非常に重要となって来るのです。

台詞を言葉にする。これは実に難しいけれど、それは現場の役者の仕事です。
素人の書く台本は、先ずそこにぶつかるものです。
台詞が言葉になりにくい・・・?無理がある・・・?良くあることです。言葉はその人(登場人物)の性格、歴史、環境から自然に出て来るものです。その理解が出来上がるにしたがって台詞は言葉として自由に口から飛び出して来るのです。もし、そこに障害があったり、矛盾があるのなら再度台本を吟味する。役者と話し合う。現場で台本を演劇に変える過程で、素人の書いた台本というのは何度も洗われ、やがて書き手の世界観が光り際立って来るものなのだと思います。ここでようやく頑丈な柱が出来上がり、演出も役者も思う存分腕を振うことが出来るのです。

私は可能な限りアマチュア演劇の仲間たちの舞台を観ていますが、台本、演出、役者各々の立場から「全てはお客さんに楽しんで欲しい、感動して欲しい」との思いがひとつになっていないような気がしています。どれも少しづつバランスを欠いている。脚本・演出・演技の技術論は別として、お客さんは劇団そのものが一体となって舞台から客席に迫って来るような劇を待っています。ここだけはアマチュアでもプロに引けを取らない唯一の勝負どころなのです。台本+演出+役者がしっかりバランスを保って演劇を作る。お互いが支え合い一体となってお客さんを自分たちの描く世界へ引き込んで行く。
ちなみに私はいつもこの同じ課題を背負っています。

最初に書きましたが、劇の発想やテーマは実に斬新で面白いのです。是非劇団の皆さん一丸となって磨き上げ、その価値を高める作業をして欲しいと思います。


長野市民演劇祭2013

また偉そうなこと言ってるし・・・


しーゆーicon06 ばい ELSA


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Posted by JUICY at 23:05│Comments(0)演劇情報
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